議会レポート17号 ( 2000.1.20 )
豊橋市議会 会議録へ
12月議会報告 *発言全記録は「会議(委員会)録」として、ご覧いただけます。
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新年 明けましておめでとうございます。
2000年が始まりました。今年は「子ども読書年」。まどか文庫で皆さまとすごした楽しい時間を、あらためて振り返る年にしたいと考えています。
3月にかけて「焼却炉実機視察」「介護保険」、新年度予算と、重要課題が目白押しです。本年も皆さまのお声を議会に届けるために、一生懸命取り組ませていただきます。
のりこの一般質問
問1 竜巻対策は市民の立場で進められたか?
質問 竜巻被害の算定根拠の見直しの必要性はないか。
答え 一定の内容・充実をはかり、認定しやすくしていく。
質問 地域間無線連携をさらに充実する必要はないか。
答え 無線網の見直しの対象として、整備拡充を進める。
質問 市民が災害復興のため支出した費用の統計をとる必要は?
答え アンケートの項目に加える。被害記録作成の準備。
のりこのコメント
「『公的援助法』実現ネットワーク」(神戸市長田区)の皆さんの助言を得て、質問に取り組みました。
'99.11.18朝日新聞紙上で、ネットワークの皆さんの豊橋市役所訪問が報じられる。早速、代表の中島絢子さんに電話で連絡をとる。神戸での被災経験をはじめとして、豊橋市の災害救助法見送りの問題、見舞金の見直し例注1等教えていただく。
'95.1.17の阪神大震災のあと成立した「被災者生活再建支援法」を、さらに拡充する法として、「公的援助法」実現をめざし、ボランティア活動を継続されて来られたこと、そして活動の一環として、今回豊橋市を訪問されたことを知る。
今回の「竜巻」は、国内最大規模。今後も被害にあう可能性は高い。注2災害の中でも、竜巻の市民救済には、特別の配慮がなされるべき。資産税課による被災状況調査の問題、台帳記入項目の見直し、市民が負担した実際の復興費用の統計など、市民の生活面から、竜巻をとらえる視点を強調。
今回は亡くなった方と火災がなく、金曜日の昼間の災害であった。市長の判断で災害救助法注3の申請は見送ったが、被災者生活再建支援法注4の適用を受けた。行政が被災市民への対応を図るとき、市民の立場で法解釈を進めたかどうかが、はっきりした。今後は被災市として、法制度の充実を国・県に求めていくべきと市長に答弁を求めましたが…。とうとう市長の生の声は聞けませんでした。
「災害救助法の運用と解釈をめぐって、市民県民不在の責任のなすり付け合いは問題外。災害の少ない愛知県だからこそ、今回の経験を十分に生かしてほしい。
注1 広島県では、昨年6月29日の集中豪雨のあと、自然災害に対する支援を強化。一例として前回の見舞金を3万円から30万円に見直し。広島市でも、県に準じた。(広島市役所社会局)
注2 豊橋市の昭和以降の竜巻被害(愛知県社会課)
昭和16、25、39、44、57、平成6、11年  (亡くなった方合計13名)
注3 愛知県の災害救助法適用例(昭和50年~)は3例のみ。(愛知県社会課)
昭和51年台風17号(約8,300万円)国県半々の補助
昭和54年台風16号(約5,628円)国庫補助なし(※)
平成3年台風18号(約89万円)国庫補助なし(※) ※100万円を越えないため
注4 被災者生活再建支援法(国土庁防災局復興対策課)
都道府県が支援金を拠出
300億円(将来600億円)
99年4月より発効
国は支援金の1/2を補助
 
(1) 立派な名前の法律ができても、適用範囲が狭くては何にもならない。
(2) 災害支援の法律をさらに血の通ったものにするのは、被災者の声が必要。
阪神大震災から5周年。被災者であるネットワークの皆さんの、貴重な助言の真意に耳を傾け、同じ被災者として連帯しなくては!
(3) 法律を市民の立場に立って生かすための方策を常に行政は考えるべき。
大震災後、「災害救助法」がかなり幅広く解釈された事例を、県・市の双方が認識せずに済ませていた。神戸の方に指摘されたことを、素直に認めることが市民への一番の信頼回復と考える。本市の竜巻対策が最善の努力を払って行なわれたあとだけに、この反省がなされるべきだったと考える。私自身もこの問題を事前に指摘できなかったことを反省し、神戸の皆さんとは、これからも情報交換をしていきたいと考えています。
救助法の責任問題だけを論じて終わるならば、また同じ間違いが繰り返されるでしょう。今もまだ市民の方からは、救助法見送りに関する質問が届く状態です。

豊橋市では52世帯のうち22世帯だけが支給され、住居が全快しても年収制限などで、約半数が対象外になっていました。(朝日新聞'00.1.15)
 
行政は常に市民の立場で、県や国と、とことん「法」を盾にして、市民の気持ちにそって、解釈についての議論を進めてほしい。
ここから、市民の信頼を得ることが始まり。市民との共同の第一歩が始まると考えます。
問2「人」のいる学校図書館へ 一歩前進
2003年までに、文部省が学級数12以上の学校に、「司書教諭」の発令を定めました。教員の定数を変えず、併任のままの任命となり、問題点はいっぱいです。
超多忙の先生方の悲鳴が聞こえてきます。“もっと子どもたちと過ごす時間が欲しい”
質問 学級数にかかわらず、すべての学校に司書教諭の発令を進めるべき。
答え 11学級以下の学校でも、司書教諭の配置に努める。
質問 「司書教諭検討小委員会」を校長会内に設けて取り組む考えはないか。
答え 現在「学校図書館運営検討委員会」で研究中。答弁を受けて各学校への指導をする。担任との兼務となる司書教諭だけでは、学校図書館の機能は充実しない。機能活性化のため、人的配置も含め、現場にモデル校を指定し、実践的研究を進める。
のりこのコメント
ボランティア導入について
(1) 司書(専任・専門・正規)がいない学校図書館での、ボランティアの導入は問題が多い。
(2) 高い専門性が要求される学校図書館には、司書教諭と図書館司書の配置があってこそ、ボランティアが生きてくる。
(3) 豊橋市では、学校ボランティアの導入が進んでいて、昨年始まった英語スクールアシスタント事業では、予算がつきました。次は「学校図書館司書配置事業」へと、一歩進んでもらいたいものです。
司書教諭資格の重視を
(1) 現在、学校図書館には「図書主任」という係(校務分掌)があり、1名以上の先生が当たられています。部活、教科、生徒指導、担任の仕事の合間をぬっての図書館事務・仕事量は想像をはるかに越えます。
(2) 「司書教諭」は教師・児童生徒の相談にのり、総合学習の要の役割も期待されます。
(3) 教育長は司書教諭の役割を認識し、発令に当たっても、十分な配慮をするとの答弁です。おおいに期待します!
 
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最新情報 ガス化溶融炉いよいよ表舞台へ
今、世界中が、かたずを飲んで見守っている、九州八女西部クリーンセンターのガス化溶融炉。いよいよ日本で始めての実機稼動開始です。火入れ式の模様を伝える新聞記事を八女市の方が送ってくださいました。(毎日新聞筑後版'99.12.7付け)
豊橋で建設中の炉は2年後に完成します。八女と豊橋の炉の基本システムは同じでドイツシーメンス社の技術を三井造船が開発。'98年にガス漏れ事故を起こしたフィルト市の実機は解体され、注目度は高まる一方です。
“信頼獲得へ、注目される次世代炉の実機稼動”(廃棄物新聞'00.1.10)にあるように、今日までのさまざまな問題にいよいよ答えが出されることになります。
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八女炉の実機稼動上の、あらゆる情報を入手。
「別物」論争の問題点を明らかにしていく。
2月中旬には、八女炉の視察を計画。
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皆さんに最新情報を提供することをお約束します。
'99年5月にドイツで行なわれたセミナーの総括で、「フィルト熱分解溶融プラント」は、
環境面の利点はあるが、運転コストが高く、市場需要なし。
ごみ中に金属の占める割合が大の場合のみ可能な炉。
技術が複雑で故障し易く、ガスによるボイラーの腐食等が報告されました。
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のりこ調査ノート
県の「子ども施策」後退続く
愛知県の開発優先による財政難は、「子ども」を直撃しています。子育て支援をはじめとして、大幅なカット・・・・・・・・。深刻です。児童虐待の実態、今後の保育士の育成など、直接ただしました。
(1) 豊橋児童相談所訪問('99.11.22)
昭和23年開設。東三河4市15町村を管轄。面積では県で1/3。
14名の職員で、養護、保健、心身障害、非行、育成等の相談業務。
専門家(児童福祉士、心理判定員)の常駐と増員は時代の要請。
(2) 県庁:民生部児童家庭課訪問('99.11.25)
豊橋保育大学校の保育士の養成課程は民間機関で十分と閉校。
中堅保育士の研究課程は今後社会福祉関連の組織に委託の予定。
のりこのコメント
子育て・子どもたちの問題が増え続け、児童相談所・保育園の役割は大きく、保育士の研修と質の向上がいっそう求められています。時代に逆行する子ども施策が、着々と進行していくことが黙ってはいられません。市内の保育園の問題など、質問で取りあげてみたいと考えています。子育て・保育園に関する、皆さんからの情報をぜひお寄せください。
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のりこの議会活動
10月 3日 女性議会ネット例会(ディベート)
  4日 議会報告会朝&夜(南栄ふれあいセンター)
  5日 図書館まつり実行委員会
  60日 ごみ問題とことん実行委員会
  8~9日 第6回全国在宅ケアサミットin高浜
  中川季枝子講演会(中央図書館)
14日 産廃問題調査(市内)
  16日 東三河戦没者追悼式(総合体育館)/豊橋まつり市民踊り激励
  17日 水俣・浜松展(原田正純講演会)
  18日 静岡県図書館大会
21日 学校図書館調査(小中4校)
22日 学図調査/丸山薫賞授章式
26~27日 農業農村活性化対策協議会視察(竜王町)
  28~29日 第85回全国図書館大会(滋賀)
  ファン・ヴァセナール演奏会(フロイデンホール)
  30日 丸山薫生誕100年記念行事(緑地公園・中央図書館)
  31日 南部市民館まつり
11月 2日 鳳来町の山を歩く
  3日 栄校区市民館祭/司文庫25周年記念・角野栄子講演会(中央図書館)
  5日 「有料化でごみは減るか」熊本一規講演会(名古屋)/学図調査
  6日 下沢いづみさん&おはなし会(栄校区市民館)
  7日 高木享子講演会(学校図書館を考える会豊橋・あいち)
8~9日 都市計画審議会視察(福山市・今治市)
  10日 学図調査(2校)/議会ネット運営委員会(名古屋)
  11日 田原児童館にて講演/学図調査
  12日 学図調査(2校)
  13日 乳幼児フェスティバル
   ~14日 地方議員行財政自主研究会(東京)
  15日 学図調査
  16~18日 福祉教育委員会視察(枚方・岡山・草津)
  19日 中心市街地活性化フォーラム(アソシア)
  21日 女性議会ネット例会(「市民派議員と市民」)
  22日 議運(傍聴)/全員協議会/児童相談所訪問
23日 東三河環境講座
24日 中心市街地活性化調査特別委員会(傍聴)/児童虐待シンポ(名古屋)
  25日 都市計画審議会/県庁(社会課と児童家庭課)
  27~28日 第13回男女共同フェスティバル(ライフポート)
  29日 議会運営委員会(傍聴)/佐々木先生訪問
  30日 「学童保育」(請願)/「国立病院」(陳情)同行
12月 1日 一般質問提出
  3日 議会運営委員会(傍聴)
  6~8日 本会議一般質問(8日:のりこ登壇)
  9日 福祉教育委員会/建設消防委員会(傍聴)
  10日 環境経済委員会(傍聴)/総務委員会(傍聴)
  11~12日 第3回図書館まつり
  13日 補正予算特別委員会
  14~15日 平成9年度決算特別委員会(傍聴)
17日 議会運営委員会(傍聴)
18日 まち研究会
  20日 本会議
  21日 女性議会ネット運営委員会
  22日 まどか文庫クリスマス会/2年生議員反省会
  23日 豊川流域委員会(傍聴)
  24日 めろんの会
  27日 感謝状贈呈式/廃棄物問題調査特別委員会(傍聴)
  事務所じまい/消防団夜警訪問
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編集後記
暮れの2週間に、佐々木慎一先生、宗川元章先生、佐野武一先生のお別れがありました。突然のことで、今だに信じたくない気持ちです。3人の先生は、私たちの活動に理解と協力を惜しみなく与えてくださいました。真実・夢・希望を体現される生き方から学んだことは限りなく、先生方と偲びながら、新たな涙を流し、私たちに託された責任の重さを考える毎日です。本当に有り難うございました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。(南栄ふれあいセンター)
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