議会レポート8号 ( 1997.6.27 ) |
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No.8
(1997.6.27) |
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6月議会:のりこの一般質問 議会改革について 視察報告(4~6月) |
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■ 一般質問を終えて |
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1.廃棄物処理総合計画における「次世代型焼却炉」の位置づけと機種選定 |
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特別委員会で昨年暮れまで検討し、5型式の炉「(1)ストーカ式(2)流動床式(3)回転式(4)直接燃焼(溶融)炉(5)熱分解+高温燃焼(溶融)炉」のうち、ほぼ(1)に決定(=従来の炉と同型式)と誰もが今年の初めまで受け取っていた由。
今年1月八女西部清掃組合の(5)導入により、2月28日「次世代型(5)」を採択すると発表。2ヶ月間で重大な決定を下しながら、資料も説明も不十分で未だに市民は納得していないことを当局はどう考えているのか。 |
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あくまで「型式」決定ならば、この熱分解ガス化溶融システムには3タイプ(a.キルン式、b.流動床式、c.シャフト炉)あり、(4)はc.に、(5)はa.に該当。(1)(2)(3)は従来炉でb.は検討されていない様子。a.では補助対象は現在1社だが、c.はすでに実機が5ヶ所で稼動し、補助対象となっている。 |
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3月議会、特別委員会、6月議会でも、「次世代型」と「熱分解+高温燃焼(溶融)炉」が一致して使われず、当局も「使い方を混同していた」と答弁。結局わかったことは、「初めに1社ありき」のすべて弁明ということ。 |
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市民に胸はって自慢できる炉の建設のため、さらなる情報収集に努めます。 |
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2.緑と人のまちづくり |
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呉服町の電線類の地中化工事のため、銀杏の老木や巨木は植え替えられますが、出来る限り成木を残すための努力がされる由、期待しています。 |
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3.子どもの人権と個性を尊重する教育の在り方 |
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心身ともに健康で豊かな子どもを育てるために、家庭、学校、地域がもっとオープンに、本音で子どものことを話し合う必要を感じます。子供が喜んで学校に行くために、楽しい学級、わかる授業をして下さい。先生は忙しすぎませんか。教員研修の在り方の検討、学校図書館の「人」の問題など、子どものためにすぐできることは、独自に考えて思い切って取り組んでほしい。 |
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■ 議会改革 だれのため?なんのため? |
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▽議員定数について |
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現在44名。30万以上の都市では、定数48のところ、昭和57年の減員条例により44で推移。今回、他都市の事例と、行財政改革の流れの中で、さらに減員することが議会の一部で話題になっています。
定数減=議会改革ととらえ、市民の議会批判の声を単純にすり替えてはならないと考えます。あえて、44に止まりつつ、厳しい批判を受けながら、減給にも応じること。今の定数における組織上、財政上等の問題についてさらに市民の皆さんに情報公開すること。まず議会のなかで、存分に議会・議員の役割について議論すべき時です。
議会批判の声を十分に受け止め、定数の問題だけにとどまらず、さらに[市民に開かれた議会=少数意見の尊重=ひとり会派の議会活動の拡大]ととらえ、私は皆さんとともに議会改革を進めていきたいと考えています。 |
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議員報酬:月55万7千円
期末手当:5.2ヶ月分
視察調査費:
(1)「行政視察旅費」(一人年間17万円まで補助される)
(2)「市政調査研究費補助」(会派あて年間一人あたり60万円)
(3)「特別委員会、常任委員会、海外視察の調査旅費」は該当する議員に対して実費手当 |
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▽「一人会派」の問題点 |
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市民としては36万分の1、議員としての44分の1、女性議員としては3分の1という立場を与えられ、できることは何でも、やらねばならぬことには、経験や力不足も顧みず、とにかく当たって砕けろと挑戦。
豊橋市議会で、「一人会派」の私に、いかに多くの期待が寄せられ、発言、調査活動の場が与えられているか、その責任の重さもわかってきました。
市町村の議会によっては、議員の報酬はじめ、質問時間や回数まで、千差万別です。豊橋市議会では2人以上の議員をもつ会派を交渉団体(一人前の会派というわけ)とし、議会運営委員会の委員に加わることになっています。
私の場合、この議会運営委員会には傍聴と、委員外発言が認められていますが、議会運営委員会理事会(各会派の代表参加)は傍聴できません。まずここからの議会改革がなければ、「市民に開かれた議会」ということにはならないと考えます。 |
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▽発言の機会 |
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《定例議会》毎議会の質問可。質問は3回まで。時間制限は90分まで。 |
《常任委員&会派代表者会議》発言など、すべて自由。 |
《特別委員会&会派代表者会議》発言など、すべて自由。 |
《決算特別委員会》9月(特別会計)、12月(一般会計)のいずれかに所属。質問自由。 |
《特別予算委員会》3月。すべての予算に渡って質問自由。 |
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▽意見書の提案 |
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9月議会に、とよはし市民会議として初めての意見書の提案(「塩ビニとダイオキシンに関する意見書」)を考え議運の委員長に伝えました。意見書は会派の意見調整である「すりあわせ」を通して、全会派賛成となれば、議運で提出が決められ、議場で前文が朗読されます。毎議会ごとに数本の意見書が豊橋市議会の名前で国の機関に送付されています。 |
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■ 見学・訪問・視察報告 (97年4月~6月) |
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1.4月3日(木)~4日(金) |
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栃木県鹿沼市:(1)特別養護老人ホーム『ハーモニー』
宇都宮市:(2)ホテル東日本宇都宮、(3)シャモの養鶏場、(4)いちご生産農家 |
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(1)設計から三好春樹氏の指導により、平成6年に開所。《家庭浴槽認可》。入所50名、ショートステイ20名、デイサービス15名。座って食事、排泄、入浴を。併設の保育園の子どもたちとの交流。地域に開かれた施設。(2)ホテルの残飯を飼・肥料に。(生ごみ処理機での4年にわたる取り組み)この飼料で飼育される(3)は、「肉質が柔らかく、鶏糞のにおいも少ない」。(4)は、土・味づくりに大活躍。 |
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2.5月15日(木)~17日(土) |
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(1)福岡県筑後市 (2)八女市 (3)星野村 |
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豊橋市の焼却炉の導入にあたり、大いに参考にしたといわれる地(1)を訪ねた。八女西部清掃組合と三井造船との契約が発表(6月25日付の日経新聞)され、いよいよ《テスト炉建設》開始の声も。無風状態のまち。分別取り組みへの意気込みも感じられず。議会でも話題になっていない由、市民への情報公開は?
(2)伝統工芸館、岩戸山古墳、八女茶畑等。
(3)茶と星の文化館、原爆の火。ダムによらない、確かな村づくりに励む人々の、いきいきした姿が印象的。緑と施設がよく折り合い、心が休まる古里。 |
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3.5月22日(木) |
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宝飯郡一宮町:県身体障がい者総合施設『希全センター』 |
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『らんぱーだ』(新城市)の主催。更生、療護、授産の3部門を一体化。自然環境に恵まれ、県の施設が集中する中の広大な施設整備進行中。地域交流が今後の課題。 |
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4.6月14日(土) |
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大阪市:廃棄物処理展(インテックス大阪) |
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最終日に間に合う。各社展示機器の中には、豊橋市のビンカンボックスも。賑わっていたのは、市民活動のフロア。熱心な自治体職員の取り組み、COP3(温暖化防止条例第3回締約国会議・今年12月京都にて、日本が議長国)に連動するフロン、気候問題のグループの呼びかけは力まずに、粘り強い。圧巻だったのは、中村惠子さん(神戸市環境ボランティア)との出会い。徹底したリサイクルの作品群。彼女の心がこめられた、日常的芸術作品の全てのとりこになる。是非とも東海地方にお迎えしたい方。暮らし方、子育て、家庭・家族観、節約と使い方、ローカルでグローバルな生き方・楽しみ方、エコクッキングからハウジング・・・。どのピースも語り尽くせない。20代に始められたパッチワークには、海外旅行・生活体験が縫い込まれ、幾枚もの大作となって、これまたすべての素材がリサイクル。笑顔に笑顔いっぱい、はつらつ、元気一杯、素敵な中村さんは40代中頃。 |
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5.6月15日(日) |
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大阪市:関西ネット結成2周年《鶴見緑地国際陳列館) |
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テーマ:「ダイオキシン汚染問題 厚生省新ガイドラインでどうなる?」
地下鉄を利用する大阪の人達のマナーの良さに、乗り継ぎも苦にならず。集会では、大阪市、高槻市、堺市の環境担当課の取り組みの報告のあと、宍粟(しそう)環境美化センター(今年3月31日現在断トツ・最悪の990ngのダイオキシンを排出。4月22日廃炉。1990年より稼動)の周辺で立ち上がられた「環境と子どもの未来を考える会」「千種の自然と未来を考える会」等の皆さんに直接現状を聞く。三井造船によるこの炉は欠陥炉の可能性が大なりと、6月17日に製造物責任を問う「住民監査請求」を提出動き有りと聞く。 |
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6.6月26日(木)~27日(金) |
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(1)高槻市(群馬) (2)掛川市(静岡) 「豊橋駅周辺地域整備調査特別委員会」視察 |
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(1)中心市街地整備&再開発事業:建設中の市庁舎は21階建て。高崎駅西口(表)のペデストリアンデッキは豊橋駅東口に重なる。車道をはさむビル間の移動(1階部分)時、流れる車をぬっての横断が後をたたない。とても危険。33度を越す日照りのなか、駅前にもっと緑を、花を、大きな木がほしいと思う。デッキでコンクリートの動線が延びた分、一層水と緑が必要。
(2)中心市街地整備&まちづくり:一度は訪れたかった掛川。生涯学習都市宣言(S54)により、着実な歩みを、生涯学習総本山パークである市庁舎で聞く。施策や事業のコンセプトが分かりやすい。また誰のためのものか、市民が十分納得して根付いた生涯学習まちづくり土地条例。何度も耳を疑いたくなるほど、淡々と経緯が語られたが、真似れるものではない。ここには市民存在の市政と、市長責任の明確な行政がある。まず、市民に分かりやすい言葉で行政が語られ、市民に納得のいく数字で財政が示されることで、市政がガラス張りになると思う。 |
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