て~ぶる17号 ( 2006.2.2 )
ふくろう てーぶる題字 No.20
住民が主役のまちづくりを子ども・健康・環境を中心に進める
<とよはし市民会議>発行
〒440-8501 豊橋市今橋1 豊橋市役所7階
 平成16年度 一般会計決算認定。
 平成16年度決算は、平成17年9月(企業会計)&12月議会(一般会計)で審査後、認定されました。決算に関する資料は、情報ひろば、市民館、図書館などでご覧になれます。豊橋市では、「決算付属書」(567頁)「主要施策成果報告書」(289頁)に、事業実施内容の詳細があり、前年度比較などが記載され、決算状況が把握できます。
 9月・12月の決算審査に続き、3月は新年度予算審査が始まります。豊橋市議会では、予算特別委員会が設置され、3月中、全議員が委員となり、予算の全体について一斉に審査します。委員会は公開です。ぜひ傍聴に市役所7階へお越し下さい。(予算審査の委員会日程などは、豊橋市議会ホームページ、または議会事務局へお尋ねください。電話0532-51-2922)


予算どおりにいかないお金の扱いについて ~ご質問にお答えします。

~お金が残った場合は?
質問 決算書の右端にある「不用額」とは何ですか。
答え 4月初めの予算にあったのに、年度末になって残った金額のことです。
質問 平成16年度はどの位の不用額が出て、その理由は何ですか。
答え 合計約40億円になります。主な理由は、単価が下回ったり、入札の時の残りだったり、福祉や教育関係で想定人数より少なかったり、人件費残などによります。
質問 毎年40億円近いお金が残ることを、予算の段階で当てにしてしまいそうね。
答え 大丈夫。次の年に、繰り越して、もう一度、財源となって、生かされます。平成16年度は当初予算額が1125億円でしたから、この内40億円はその3%強にあたります。
 図書館費予算の不用額は、1,258万6,785円で繰越金へ戻りました。え~っ、残ったら本代に回せばいいのにと思うでしょ。でもこの「減」の主なものは、職員手当て等の削減を行なった492万円、清掃などの委託料残の180万円。同じ目(もく)内=図書館費で行なうことが許されている流用に使われたのは、242万円です。

~足りなくなった場合は?
質問 法改正や急なこと、止むを得ない事情でお金が必要になった場合はどうするの?
答え 同じ目(もく)内(予防接種費、住宅管理費などの分け方)で、流用します。款(かん:衛生費、土木費などの分け方)での場合は、補正予算として、議会に計上されます。
 補正予算で思い出すのが、平成11年度6議会の「台所生ごみ処理機の購入費助成の増額補正」。3議会で300基(1基助成上限3万円)予算900万円を議決後、1068基の申し込みがあり、それらすべて補助金をつけるため、6月議会に2004万円を増額補正。(財源の内訳=2000万円の繰越金+貯金利息)
「指定管理者」今後3ヵ年間の指定先が決定
▼ 駅前駐車場の場合

駅前大通公共駐車場(第1・第2)&松葉公園地下駐車場指定管理者が豊橋駐車場㈱に決定。
(1) 駅前大通地下駐車場 (第1:昭和44年80台、昭和53年~156台 第2:昭和53年~144台)
(2) 松葉公園地下駐車場 (平成9年~214台)
(3) パーク500 (平成2~500台)
 (1)(2)は公社が管理運営してきましたが、今年4月からは、(3)と同じ第三セクター方式の豊橋駐車場㈱が指定管理者として業務に携わることになります。
 公共駐車場事業特別会計によれば、平成16年の決算額は、3億7115万円。平成14年度から見ても利用台数の減少が続いています。ここにきて駐車場公社が廃止となると、65歳を定年とする生活設計で就労されてこられた方々の問題が出てきます。指定管理者側による再雇用の可能性を残しつつ、不安要素は拡大しています。新しい制度への切り替えの影響を、財政、就労市民の生活面全体から判断する必要があります。
 指定管理者制度により、「市民へのサービス向上」「市の財政負担軽減」「行政の効率化」にどう直結するのか、これから3ヵ年の状況をつぶさに点検する必要があります。平成17年度決算(経営状況報告)は、平成16年度と同様に行なわれます。平成18年度以降は、特別会計の公共駐車場事業における指定管理者委託料として、予算・決算委員会の審査に委ねられることになります。見えなく数字や労働環境の状況把握と市民へのサービスはどのように変わるのか。注目していきます。
▼ 市民館の場合

「市民館」→地区・校区の運営委員会に決定。それぞれ校区の総代会が主に運営委員会を組織しています。

▽地区市民館館長の公募は約2割取り組まれています。平成16~17年4館(飯村分館・南陽・石巻・吉田方)に公募館長が就任。残り20館の館長は、元学校の先生が15館、元市職員が5館という内訳です。
▽主事もこの2・3年、ほとんどの地区・校区市民館では公募となっています。市民館だより、回覧などで主事募集を行い、決定しているとのこと。市民館は、地域の社会教育や子どもを含むまちづくりのセンターとしての役割がますます増大しています。主事の人選が館利用に直結する場合もあり、人事は重要です。皆さんの校区の公募状況はいかがですか。
とよはし市民会議・渡辺則子一般質問 (抜粋)
~豊橋市議会ホームページの会議録も併せてご覧下さい。~
質問 市民に協働を呼びかけるなら、まず、市役所から「協働」を始めるべき。「市役所が変わった!」と市民の皆さんは実感しているでしょうか。市民意見募集(パブリックコメント)・ホームページ・広報の役割は重大ですが、本当に市民参画を、求めた工夫をしているのか。団塊世代大量退職を機に、元市職員市民の皆さんの地域社会での活躍が期待されるが、ネットワーク化のための現況把握の考えは?
答え 「ホームページ」の全体の利用率は低い。ニーズにあった掲載内容を一層充実する。「広報とよはし」はお知らせ型から、より市民の視点に立った「問題提起・市民参加型」の広報誌づくりと、行政内部での情報共有化に努めてきた。団塊世代は社会活動に大きな影響力を持ち、主体的に地域を支える世代として、知識、経験、自己実現意欲をどう地域で生かすか、今後の自治体行政にも大きな影響を与えるものと認識している。
リサイクルすれば良いってもんじゃない!
 ゼロ・エミッション(注)、エコタウン事業(注)と、きれいな言葉ばかりが飛び交っています。昨年は連日「フェロシルト」報道を通して、リサイクルの新たしい問題点が明確になりました。豊橋市ではリサイクルといえば、「ガス化溶融炉のスラグ・脱塩残渣」「食品リサイクル法による堆肥」などの、リサイクルに関する問題があります。

■豊橋の農業と環境に関わる問題点のひとつに、農地への過剰な投入問題があります。
質問 なぜ「普通堆肥」が必要以上に農地へ投入?これは「産廃の投棄」では?
答え いわゆるリサイクルでできた堆肥の施肥基準がないことに加え、一旦肥料として登録をすれば、流通可能なしくみは問題です。「肥料取締法」25条で「異物混入の禁止」、30条の2で「立ち入り検査」「登録の取り消し」、31条で「回収命令等」が決められている通りに、問題が発生次第、適用し、環境と農業面から、問題拡散を防ぐべきです。堆肥を普段の施肥量以上に受け入れることは、堆肥の過剰投棄、つまり「産廃の捨て場を提供」したことになるのです。
<資料:「めばえ」JA豊橋と組合員とのパイプライン99年5月(vol.26)から抜粋>
農業委員会からのお知らせ [ 農地改良は正しく行ないましょう ]
●埋め立て、盛土に使用できる土は、山土と建設残土。農地改良する土地の耕作土と同程度以上の土。産業廃棄物は含まれません。
●埋立、盛土に使用した土が産業廃棄物等の不適正な場合には、すべて撤去していただきます。農地改良が不適正に行なわれた場合には、農地法、産廃物処理及び清掃に関する法律等により処罰を受けることもありますので、十分注意してください。

■循環型社会と3つのRとは?
 「リデュース=減量」「リユース=再使用」「リサイクル=再資源化」。取り組みの一番にくるのが「リデュース=減量」。工場や家庭でごみの発生を減らすことです。製品の寿命を長くする製造工程を工夫し、消費者は製品を長く使い、ごみにしないことです。循環型社会形成推進基本法では、この3Rの次に、「熱回収(サーマルリサイクル)」「適正処分」と続きます。この3Rを徹底して取り組まず、安易に「焼却で解決」となることを一番恐れます。リサイクル=再資源化する際の費用、再資源化品の質、商品価値の問題は、流通する仕組みや、需要と供給のバランスなどを含めて考える必要があります。

(注)ゼロエミッションとは…
1994年に国連大学が提案した構想。食物連鎖のように、産業廃棄物を、他の産業の資源として活用することで、廃棄物を生み出さない生産を目指す考え。社会・経済のシステムから製造工程の再構築を目指すプログラム。
(注)エコタウン事業とは…
日本でゼロ・エミッションを推進するため、1997年に設けられた事業。リサイクル工場を誘致して、工場間で廃棄物を循環させ、廃棄物をゼロにする。ここでは、リサイクルで資源を有効利用するだけでなく、最終的には温室効果ガスの削減にもつながると期待されている。

■三重県のリサイクル認定商品「フェロシルト」と農林水産大臣より肥料登録を受けた汚泥発酵肥料の問題点

 フェロシルトは、酸化チタンの製造工程で出る硫酸廃液を原料として製品化したもので、三重県がリサイクル商品と認定したことにより、廃棄物からリサイクルした形で、土壌埋め戻し材として「商品」となって流通しておりました。硫酸廃液は「産廃」ですから最終処分場で処理されるべきもので、法の規制と処理費が必要です。フェロシルトは「商品」ですから「産廃」のように法の規制と処理費用がかかりません。
 問題は、「リサイクルは環境にやさしい」という概念がみんなに植えつけられていることです。廃棄物を廃棄物として処理となると、有害物質が含まれているので、廃棄物処理法という厳しい法律下の扱いとなる。それを「リサイクル」すれば、法の規制も甘く、費用も安価となり、自由に市場を動き回ることになる。行政も市民の監視の目も、リサイクルという言葉のマジックにかかり、問題がみえなくなっているのです。フェロシルトと同じように廃棄物(汚泥、食物残渣、チップなど)を原料として汚泥発酵肥料を製造し、堆肥または土壌改良剤として農地に過剰に投入し農地が最終処分場化している実態があります。「リサイクル」の名を隠れ蓑にして、不法な処理が行なわれ、それが過剰に投入されれば(畑を5メートルもの深さに堀り、そこに産廃混じり未完熟汚泥発酵肥料の投入事例が隣県にあり)、これは間違いなく、産廃の不法投棄!となります。
 どうしたらそれを防ぐことができるのでしょうか。
 まず、こうした事例を官民で公開して、農業者の方を中心に、市民も事実を共有する。リサイクル堆肥(普通肥料登録)使用の際、施肥基準に沿って、必要量だけを契約する。投入時、現場に立ち会う。過剰投棄等の状況となったら、すぐ、電話を!早期発見、法に則って断固たる適正化、早期解決。法に沿った対応ができれば、連鎖を防ぐ抑止力になると思います。
環境部廃棄物対策課 電話:56-0566
農業委員会 電話:51-2950
愛知県東三河農林水産事務所 電話:54-5111
皆さんの疑問にお答えします。
質問 この頃はちり紙交換車でなく、「大型ごみや家電製品の引き取り」営業車が町内を回っています。どうなっているのですか。
答え 家電4品目(テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン)を廃棄するには、手数料とリサイクル料金(2000~5000円)が必要です。家電店に引き取ってもらうか、市の大型ごみ収集を利用します(電話0532-69-0530)。
回収者(リサイクルショップなど)が、玄関先で、有料・無料で引き取り、商品として「再利用」することは問題はなし。逆に、「これはゴミにしかならない。回収には手数料とリサイクル料金がいる。今回は半額にしておくから」という勧めに応じたら、問題です。投棄などにつながる可能性が高いからです。どうぞお気をつけ下さい。自動車リサイクル法により、車検に際、1万円近いリサイクル料金を支払った方もいらっしゃると思います。「リサイクル」の代価が、環境と資源のために生かされるためには、私たちの生活のあり方も、常に見直し続けることが必要であると思います。
質問 昨春開院した国立病院機構豊橋医療センターのホスピス・緩和ケア病棟の状況はどうなっていますか。(40代女性)
答え 病院の入り口の案内板には、「ホスピス・緩和ケア」と標榜されていないことをお気づきでしょうか。豊橋医療センターでは、平成19年4月に医療機能評価機構の認定を獲得することを目指している段階だからです。がんの終末期をこの病棟で看取ることができ、感謝しているという声も届き始めています。一日でも早く、ホスピス・緩和ケア病棟が認定されることによって、経済的な負担を軽減できることを願っています。医療機能評価のためには、設備投資や要因確保が求められますが、豊橋医療センターでは、その点での準備は整っていることも確認できました。信頼できる専任チーム(医師、精神科医そしてがん看護、緩和ケア経験を持つ看護師の皆さん)に、緩和ケアボランティアの皆さんの存在は、市民にとって、大きな安心・信頼になります。13万人の署名で実現した「ホスピス・緩和ケア病棟」に、市民サイドからできることを考えているところです。
質問 たばこ被害防止のためのパンフレットで女性が「母親になること」を夢とする内容であることは疑問。男女共同参画は名ばかり。たばこの害を伝えるなら、全人的な内容にすべき。税金を使って前年度踏襲仕事のやり方は疑問。(女性)
答え 健康課と男女共同参画課に問い合わせ、全庁的に取り組む課題である「男女共同参画」を、ことに若い世代へのメッセージとして発信する際の、重要性を確認しました。今後、税の確かな使途の面もチェックします。
質問 豊橋駅は最悪。シニアカーでの移動がとても大変。閉じこもるな、もっと駅前を賑やかにと言われてもね~。エレベーターがあっても、わかりにくい、一人では怖くて利用できないし…。駅前にお金かけて建物作っても、使いにくいよ~。エスカレーターも、シニアカーを乗せるだけのステップの幅がないと心配だよ。バスや電車も全部低床になると、道路からの乗り降りが楽になるね。(80代女性ふたり)
答え 階段のあるまちは、車いす、ベビーカーの移動もまた、同じように大変です。住宅街の道路でも、かまぼこ型が多く、体も傾きます。バランスが取り難いところへ車が来たら…。皆が外に出ることが楽しいまちは、「安心・安全のまち」。高齢者や子育て中の家族の笑顔につながる取り組みこそ、最優先されねばならないと考えます。
あったらいいな「ちいさなおうち」
 9月議会で、歩いて集える単位でまちづくり計画の必要性を論議した後、皆さんのご意見を頂き、折々に話し合う中から、具体化への道がちょこっと見えてきました。
 歩いていけるところに、公共のスペース「家」があること。午前は子育て支援、午後は高齢者の趣味の集い、夕方にはプチ学童保育的な試み。夜はまちかどなどの会合に。市政情報などの常時発信。お互いに顔の見える関係を大切にしながら、多くても10名くらいまでの利用を想定。近所の八百屋さんで求めた野菜をもとに、実費負担の家庭料理のミニ講習会を子育て中の母親や、退職男性に行なう。オルガンのまわりで童謡や懐メロの歌の会、囲碁、リサイクル布で実用品作成や読書会…など。地域の皆さんのお顔を思い出しながら、次々にプランが浮かびます。
 市民館などの整備された施設も十分に活用しながら、毎日となると、杖ついて、おんば車押して、ベビーカー、車椅子で気軽に行き来できる距離がいい。予約なしで天気と体の調子に合わせて、いつでも、だれでも、気軽に出入りできる、そんな「おうち」があればなぁと。こんな場がいくつも、できれば、それだけ、まちのセーフティネットの目が細やかになるのではと考えます。安心・安全そして誰もが生き活きできるまちづくりのヒントがここにあるように思いますが、いかがでしょうか。
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