て~ぶる21号 ( 2006.5.8 )
ふくろう てーぶる題字 No.21
住民が主役のまちづくりを子ども・健康・環境を中心に進める
<とよはし市民会議>発行
〒440-8501 豊橋市今橋1 豊橋市役所7階
 3月豊橋市議会報告
「とよはし市民会議」
豊橋市議会の会派のひとつ。1995年11月、議長に届け出て以来、現在まで一人会派。豊橋市議会では、3人以上で構成の「会派」に、議会運営委員を割当てます。一人会派は、所属していない委員会では、傍聴・委員外議員として発言。会派代表者会議等の情報や連絡は、直接議長より届くしくみになっています。。
とよはし市民会議から新年度予算を中心にご報告します。
予算の詳細は「広報とよはし」(4月1日号)「市議会だより」(5月1日発行予定)をご覧下さい。

新年度、育て!子育て支援課

「子育て支援課」が誕生しました。「子育て支援に関する総合的な窓口、企画及び調整機能を有し、子育て応援プランを推進」します。

子ども関連の行政が縦割りから横のつながりを明確にして取り組まれることを願っています。松葉のこども関連施設の運営への関わりを、明確にする必要があります。私たちの願いであった「子ども課」へ一歩近づいたことを歓迎しつつ、療育センターをはじめ、市全域の子ども施策に取り組む道筋として、子育て支援課の役割をしっかり見守っていきたいと思います。

全中学校図書館司書配置 校長先生の力量発揮を  1,870万2千円

 愛知県内でも突出した施策のひとつである、豊橋市の学校図書館司書配置。5年前倒しで、22中学校全部に配置されることになりました。今年市内の中学校では、22名の学校司書さんが、始業式で紹介されたことでしょう。初年度の課題は、各中学校区内での勤務の距離・時間の均等化、区内の複数小学校への司書サービスの向上、司書の専門的研修、交通費を含む手当てなどが上げられます。また、司書教諭・学校司書・ボランティアの皆さんの力が存分に発揮される学校では、校長先生の理解が絶大であることは、実証済みです。学校図書館支援センターを設置し、学校と図書館が連携することもまったなし。読書の楽しみと学習支援に不可欠な学校図書館司書が、次のステップとして、すべての小学校に配置される日に向けて、行政と市民による「協働事業」を展開する段階を迎えたと考えます。

介護サービス 利用者の実態把握を市民協働で取り組む時

介護サービスの利用が進んだことにより、
1.第一号被保険者(65歳以上) 65,200人の保険料が値上げされます。
 それにより保険料は昨年の19億8,400万円から今年は29億2,400万円が予算化。
2.サービス段階の内容変更がありました。
 介護サービス全体に使われる保険給付費は昨年から10億円上がって、総額135億798万円余、また、地域支援事業として、2億4,355万円余が予算化されました。利用される皆さんの満足度はどうでしょうか。現場の生の声は生かされているでしょうか。市内の施設サービスの実績なども、市民の支店で検証する時と考えます。

英語特区 豊かな日本語コミュニケーション発見へ 9,226万7千円

 英語が多くの言語をつなぐ共通語として、コミュニケーションの手段の一つであることは、間違いありません。いつ、だれから、どのように学ぶことが、会話としての力をつけることになるのか。「英会話のできる豊橋っ子育成事業費」により、中学校では週1時間、外国人の英語に触れる機会が増えます。小学校3・4年では日本人、5・6年では外国人による、年間35時間ほどの英会話が始まります。
<とよはし市民会議の提案> 英語から日本語、他の国の言葉への広がりを!日本語にはない、英語のアルファベットのさまざまな「音」を通して、私たちの周りにはたくさんの外国の言葉があることに気づき、興味や関心が高まることを!小学校段階では、まず、意味を理解して、音を聞き、最後に文字をつなげて英語を学ぶ「フォニックス」学習の機会を!英語が好き!という気持ちを持ち続け、中学校の本格的学習で力が発揮されるような仕組みを、実践を通してお伝えしたいと考えています。
渡辺則子の一般質問 その後
1.「周産期医療」
 少子化対策は、お産の前後における医師・医療等の充実から取り組まれるべきです。この時期は母子双方の生命の危険度が高いこと、また、陣痛促進剤などによりお産が管理されるようになって、被害が増大している点でも、身近な問題です。豊橋市民病院は東三河全域を医療圏とする地域周産期母子医療センター新生児部門として、重篤なリスクを併せ持つ救急患者受け入れの任務があります。産婦人科医師不足など、今後の「安心・安全子育て」に取り組むために、4月1日、大阪で行なわれた「医療情報の公開・開示を求める市民の会設立10周年記念シンポジウム」に参加し「陣痛促進剤による被害を考える会」の情報を入手してきました。
2.「ホスピス」
 千号で豊橋医療センターのホスピス病棟を紹介したところ、豊橋市民病院のホスピスの取組みについて、市民の方からお尋ねがありました。すべての医療の根底にホスピスを、また、在宅・地域医療にホスピスをとの視点に立って質問しました。すでに愛知県でも公立病院での取り組みも進んできています。豊橋市民病院では、ホスピスボランティアの導入についての検討が始まります。今後の進展を期待し、今夏の視察テーマを「ホスピス」として、愛知、広島、滋賀の各県内の公立病院視察を計画しています。

→ 質問時間 ← 一般質問60分、委員会質疑30分の効果と課題
 長丁場の予算審査も、3月23日午後7時、終了。例年になく、長く感じたのは、1階の質疑時間が30分と制限されるようになったからです。質疑内容を詰め込むだけでなく、整理し振り分けたり・・・と工夫が要りました。今年の審査全体の流れと、内容に与えた影響等を考え、今後、委員会質疑では一問一答の導入が課題と考えています。
多重債務 相談するところがあります!相談すれば助かります!
お金を借りて返せず、また借りて・・・を続けているうちに、どんどん借金地獄に。多重債務を抱えている人は、全国に200万人を下らないといわれています。失業、病気などで、急に現金が必要となり、手軽・気軽なカードローンを利用したことをきっかけに・・・となれば、多重債務者になる危険性は、いたるところに。借金する側が悪い、行政のできることはないという考え方もあります。子どもがいる家庭の場合、ことに深刻です。貸し金業界の金利問題をはじめ、行政の相談窓口の充実など、早急な対策が必要です。
とよはし市民会議が、3月議会本会議一般質問と予算委員会質疑でとりあげた「多重債務問題」を中心にご報告します。
参考資料: 中日新聞(白井康彦記者の記事・提言)
「高金利引き下げ全国連絡会」パンフレット
情報収集: 市役所(広報課、安全生活課&消費生活相談室、納税課、住宅課、高齢福祉医療課、財産管理課、女性会館、教育委員会)、県(県民生活プラザ、豊橋警察署)
多重債務者が「借りまくって返さない悪い奴」ばかりではありません。
 過剰なCMや広告、街角で簡単に現金が手にできる自動契約機は、まさに「借金の自動販売機」。借りた金より返済した金の方が多い(金利がゼロなら完済しているのに、高金利だから返済金の大部分が利息に充てられる)という現象も起きるカードローンの実態を、もっと市民に知らせる必要があります。多重債務者は、年齢、職種を問わず拡大しており、豊橋市では5,000人を下らないとの見方もあります。
金利の問題 グレーゾーンとは?
▲利息制限法上の金利(刑事罰はないが違反すると民事的に無効) 15%(元本100万円以上) 18%(元本10~100万円未満) 20%(元本10万円未満) ▲出資法の上限金利 29.2%(これを越えると刑罰が科される) ▲20%~29.2%の間がグレーゾーン。クレジット、サラ金、商工ローンの貸付金利が、限りなく29.2%に張り付いていることが問題です。
多重債務者になってしまったらどうするの?
とにかくまず電話で相談を!専門の相談員が無料で相談にのります。
(市)消費生活相談室(電話:51-2305)
(県)東三河県民生活プラザ(電話:52-0999)
(財団法人)日本クレジットカウンセリング協会(電話:052-957-1211)
どんな解決方法があるの?
自己破産以外では借金をなくすことはできませんが、今以上に借金を増やさないための救済方法があります。(特定調停、任意整理、個人再生などの制度)
豊橋市内で弁護士や司法書士に相談する場合
豊橋法律相談センター<予約電話:56-4623>
豊橋市大国町83番地 弁護士会館(愛知県弁護士会 東三河支部会館)
相談料:30分 5,250円
愛知県司法書士会 東三河総合相談センター<予約電話:54-5665>
豊橋市前田南町1丁目1-1-204
相談料:60分 5,250円
借金地獄による自殺者が増えています
警察庁統計では、経済的理由による自殺は年間7,000人から8,000人。平成16年愛知県内自殺者(内負債)は、310(142)人、豊橋市では20(8)件。
借金癖が直せない、相談できず、ついにヤミ金に。この悪循環、断ち切れる?
多重債務問題は、ホームレス、虐待、DV、自殺、夜逃げ、犯罪、税滞納、離婚、生活保護、高齢者対策金銭被害などと深いかかわりがあります。救済に関わるすべての専門家・市民がネットワークすることで、安心・安全のまち、健全な市民生活の保障につながります。
行政の役割→「多重債務者ホットライン」の創設を!
方無関係→「債務処理だけでは、ヤミ金地獄は無くならない。多重債務救済を仕事とする弁護士・司法書士が、借金依存症克服アドバイスまで含めて仕事となる仕組みづくりを。
金銭教育→学校、青年・生涯学習・高齢者対象の講座などを通して「高金利カードローンの危険性」に対する警戒心を幅広く伝えること。
金の流れの研究と実情の公表を→消費者金融会社に流れる国民の金は、内部留保され、経済的波及効果なし。
予算委員会 「宝くじ」 ~皆さんの「お金が戻ってくる仕組みを質疑~
諸収入 雑入 市町村振興協会基金交付金収入 8,200万円
オータムジャンボ宝くじ交付金 4,600万円
■歴史
(宝くじの発行権限は都道府県と政令指定都市にあり、収益は行政目的に使用できます。市町村にも収益金をと、昭和54年に愛知県市町村振興協会(以下県協会)が設立されました。そして、全国自治宝くじのひとつである、サマージャンボ収益金の受け皿となり、平成13年からは、これにオータムジャンボ宝くじが加わりました。豊橋市への配分は、手元にある予算書によると、平成13年度以降から記載があります。収益金を他都市では、会館建設などに充てたが、愛知県は堅実で、貯めて、万博や防災などに使っているとの市長の答弁です。
■平成17年度県協会予算
愛知県からの受け入れ額34億4,000万円は2会計に分かれます。
 ・「一般会計」7置く5,800万円
 ・「基金特別会計」26億8,200万円
 
■過大な内部留保金問題 ~県協会「基金特別会計」より
(総額) 457億7,800万円余
(内訳) 普通預金
定期預金
長期貸付金
 15億9,500万円余
 50億円
300億8,700万円余
■総務省(平成12年都道府県通知)
「一定の基金残高(前年度市町村標準財政規模合計額の0.3%)を確保すれば、市町村に配分して、一般財源活用可」
平成16年度の愛知県の該当額29億428万円となり、420億円が貯めすぎ。市町村の一般財源として配分を!
■国税庁の指摘
「市町村が行う貸付は、登録が必要な貸金業にあたる」
県協会は、平成16年9月、会員制度を導入。では、昭和54年からそれまでの扱いは?予算書に記載がないことと関連しています。県内のある町では、会員制度を25年間遡らせて昭和54年に会員になったことにして、その間の会費4億3,995万円余を徴収、県協会はその間の交付金と相殺したことになっています。「地方自治法上の総計予算主義違反」に対しては、「総務省通知で記載不用」との答弁あり。地方自治体の債権時効は5年のため、たとえ会員制度をとっても、平成10年以前の会費徴収は不可能。県協会の会費を適正額に減額して、計算方法を寄付行為に明記すること。県協会の交付金と県協会への会費を予算書に記載すること!お金の動きに透明性を!
市町村への有利子貸付の中止を!(豊橋市は平成16年度末で13億9,000万円借受あり)
皆さんの声 とよはし市民会議がお答えします
■飲食店でのたばこ規制を
喫茶店、レストラン、どこでも、タバコの煙!これで文化都市?行政の指導不足ではないですか!若い両親が子どもの前で、ビールを飲みつつ平気でタバコを吸っている姿にびっくりです。
委員会での当局の答弁は消極的。健康課と市民の協働事業で「禁煙飲食店情報」発信を提案します。
■生活道路はかまぼこからこんにゃく型に
平らな道路を安心して歩きたいのは、誰もが願うこと。“道には初め、徒歩の人あり、車は後に来るなり”。しかれども、今、道路は車中心、次は雨水排水対策。埋設物交換工事後の道路は、まさに横縞模様のゴトゴト道。
実際の傾斜による歩きがたさと問題点を具体的に調べることが、まちづくりの初めの一歩と考え、地域のみなさんと一緒に取り組む考えです。
日帰り視察報告 ~総事業費30億円の松任学習センター
 石川県白山市(平成17年2月、1市2町5村対等合併により人口11万人余、市域は豊橋の2倍、図書館は5館1分館に)。4月13日訪問。
 豊橋駅前の総合文化学習センター構想が財政難により延期との情報が3月議会直前に伝わりました。松葉のこども関連施設への影響について質問。影響なしとの答弁に納得できず早速松任へ。駅前と松葉の両施設の機能に加え、建設費は30億円(平成14年秋開館)と類似点が多い松任学習センターは、豊橋市中央図書館より敷地・延床面積とも、2,000~3,000平方メートル広い。図書館15万冊(87万冊)、こども図書館4万8千冊(内25万冊)、児童館、プレイルーム、乳幼児用の部屋、学校図書館支援室、356席のコンサートホール、120席ライブシアターなど、子ども中心に総合化された見事な施設です。入館者は平成16年度48万人(58万人)。図書館ボランティア登録384名(220人)。世界の絵本22ヶ国(80ヶ国余)1,100冊(3万2,000冊)(()内は豊橋市)
編集後記
 「安心・安全のまち」モデルは20年~30年前の地域の賑わい。監視カメラでなく、行きかう人の目と口と足。南栄では学生が空き店舗で駄菓子屋を開店。街に子どもたちの笑顔と元気な声があふれています。こうしたちいさな試みが、いっぱい、あちこちに!
 化学物質過敏症(CS)講座を行ないました。シックスクール、シックハウスと呼ばれ、重篤な患者さんの症例を聞くにつけ、情報の共有が必要と考えます。緑の多い豊橋市。街路・公園・公共施設の樹木への農薬、除草剤などの散布状況、有機リン系農薬等で引き起こされる症状で困っていらっしゃる方々へ情報を届ける一助になることを願ってます。
 ホームレス支援の春便(下着、タオル、石鹸、歯ブラシなど)に感謝。豊橋サマリヤ会のグループホーム「ハレルヤ恵ホーム」に届けました。
このページの先頭に戻る
トップページへ戻る

掲載の記事・写真の無断転載は御遠慮ください。